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ジャニーズWEST「SCARS」の歌詞を深読み解釈する

ジャニーズWESTデビュー1周年記念アルバム「パリピポ」内の楽曲「SCARS」の歌詞を頼まれてもいないのにただ好き放題深読みするだけの時間がやってまいりました。パフパフドンドン!

この曲を初めて聴いたときに脳裏に浮かんだのはEXILEの「Ti Amo」。つまり初見から「不倫ソング」であることは明白でした。ただし、聴けば聴くほどこれはただの不倫じゃねえぞと。大変なことになってねえか?と。結論から言えば、私の解釈は「不倫の果ての無理心中」の曲です。細かく言いますと、主人公(男)が既婚女性と恋に落ち、苦しんだ末に女性を殺めてしまう。というストーリーが浮かんできました。なぜそのような結論に至ったのか。とりあえず歌詞を見ていきましょう。(一応歌割を振っております)

あとどれくらいだろう?僕らがこうしていられる瞬間(じかん)は(重岡)

幸せな時間(とき)を刻むほど何故か臆病になる(中間)

はい、不倫決定。「こうして(恋人同士のように)いられる」時間には限りがあるようです。さらにそういった幸せな時間が長いほど、反動も大きいようですね。リスクがある関係ということです。不倫しかありません。わたしは男(未婚)と女(既婚)と解釈しましたが、もちろん逆でもありえますね。主人公男(既婚)と、独身女性。でも何となく前者のほうがしっくりきたので勝手にそう決めつけました。ところで、「瞬間」を「じかん」と読み、「時間」を「とき」と読むのややこしや~。

今日という一日が 終わるときに 側にいたい(藤井)

誰にも言えない孤独は お互いに隠さないでいい(桐山)

どうでもいいですけど、藤井さんパートの歌詞はドリカムの某曲の冒頭とほぼ同じですよね^^

まあそれは置いといて、問題は桐山パートです。「お互い」が、つまり二人共が、孤独を感じていると言っています。主人公男は未婚だとして、孤独を感じるのも不思議ではありません。だがしかし、女性も孤独を感じている?結婚しているのに?しかも「誰にも言えない」とは?きっとこの夫婦、うまくいってません。旦那さんが仕事人間なのでしょうか。出張ばかりで帰ってこないのでしょうか。それとも、旦那さんも浮気なんてしちゃってるのでしょうか。それはわかりませんが、とにかく彼女は、主人公と同じく孤独なのです。しかも「誰にも言えない孤独」です。夫婦関係が上手くいっていないなんてご近所にも言えませんね。自分の親にも言いづらいかもしれません。主人公男だけに、その孤独を隠さずに見せられるようです。弱さを見せてくれるのです。そりゃあ守ってやりたくなるでしょ、男なら。

まばたきさえ惜しんだ君の不安 たまらないのさ(濱田)

僕は君の為に 誰かを傷つけても 構わない(神山)

 このあたりから主人公の思考回路がおかしくなってきます。そもそも「たまらない」という言葉の意味。わたしも好きなアイドルの萌え~な姿を見ると「たまんねえ~~!」となってしまいます。それは意味としては合っているのです。ある辞書によれば「たまらない」の意味は「この上なく良い、なんとも言えないほど良い」となっています。もちろん、その前に「苦しくて」や「悲しくて」なんて付け加えれば全く意味は違ってきますし、おそらく作詞家さんもそっちの意味の「たまらない」を使ってらっしゃるとは思いますが、ひねくれオタクはそんなストレートな解釈したくない。

「まばたきさえ惜しんだ君の不安」を目の当たりにする。つまり「君」が「不安」になりすぎて「まばたきさえ」惜しんで自分を見つめてくる。その姿にゾクゾクし、何とも言えない恍惚感を覚える。

こう解読すると、主人公のヤバさが浮き彫りになってきますね。

そしてそのあとの神山パート。この曲のキーワードなんじゃないかと思うほど、重みのあるフレーズです。私の深読み解釈の全ては、この1フレーズから始まったと言っても過言ではありません(笑)そしてこのパートをほかならぬ神山智洋に歌わせた人たぶん天才ですね。

 「君」の為に誰かを傷つけようとしています。この場合の「誰か」とは誰のことなのか。彼女の旦那しかいません。旦那さんから奪おうとしてるんですね。君を守るためなら、君を不安から救ってあげるためなら、僕は何だってする、と。一つ前のフレーズからの流れで見ると、本当にただのヤバイ人になりつつあります。順調です。

さて、サビです。サビはまったく同じものを後半にも繰り返すので、特筆すべき部分のみ書き出すことにします。

たどり着くのは幻だとしても(小瀧)

今(ここ)に君がいればいい

幻にたどり着く・・とは・・・?はい、「幻」の意味をググります。「現実には存在しないのに、あたかも存在したかのように記憶されるもの」・・・えっ何か怖い。二人は「現実には存在しないもの」になろうとしてるということなのか。それはつまり・・・?

ずっと2人は愛し合うはずなのに

素直になる度 疼く傷跡

ここで気になるのは「なのに」。妖怪ググれカス女出動です。普段当たり前のように使っている言葉を今一度調べてみましょう。

な‐のに[接]
[接]《接続詞「それなのに」の「それ」が省略されたもの》前述の事柄に対し、あとの事柄がそれと矛盾する内容であることを示す。

「AなのにB」というように、AとBが矛盾しているときにそれを接続する役割を果たすものですね。歌詞で見てみると、ずっと2人は愛し合うはず「なのに」。なのに、の後が何もありません。でも大丈夫です。「なのに」の前の内容と矛盾していることを考えればいいだけなのですから。つまりこの場合は「ずっと2人は愛し合うはずなのに、愛し合うことは叶わない」ということになります。

・・・ん?さっきまでは、君の為なら誰かを傷つけたっていいぜ!誰も俺を止められないぜ!俺はマジだぜ!というテンションだったのに・・・。どうやらちゃんとわかってはいるようです、自分たちは愛し合ってはいけないということを。そんなちゃんと理性をわきまえている自分に「素直になる度」に、傷跡が疼く=心が痛む。ということなのでしょう。

 

 さて、1番が終わりました。続きまして2番です。長いですね。飽きたらどうぞ無視してください。そして2番からユニゾンが増えます。歌割わかりません(笑)何となくわかるところだけ書いてますが、間違ってるかもしれません。間違ってたらこっそり教えてください><2番も特筆すべき箇所だけ抜き出します。

 

君は僕を照らし 僕は君の鏡になる(藤井&中間)

本当の顔を映した 安らぎがそこにはあった(重岡&小瀧)

 ついに鏡になりました。しかも、自分という鏡に映る彼女の顔は「本当の顔」だと言っています。とんだ自信ですね。自分にだけは素顔を見せてくれると言いたいのでしょう。

失うくらいなら 罪と罰を受けようと 構わない(濱田)

SEKAI NO HAMADAパートです。「失う」のは彼女で間違いないでしょう。恐らく、ここで彼女を失うかもしれないという可能性が出てきたのだと思います。理由はわかりません。長いこと出張中だった旦那が帰ってくることになったのか。もしくは二人の関係がバレそうになっているのか。ともかく、彼女から別れ話をされたんじゃないかなぁ、と私は解釈しました。

でも主人公はそんなこと我慢なりません。彼女を失うなんて考えられません。彼女の為なら「誰かを傷つけても構わない」とまで思ったのです。それほど愛してしまったのです。「失うくらいなら 罪と罰を受けようと 構わない」。彼女を失うくらいなら、自分が犯罪者になったって構わない。完全な直訳ですが、そう言っているように思えてなりません。

傷つくほど 強くなる 愛しき衝動

ここの「衝動」という単語に引っかかりました。「衝動的」という言葉の意味は辞書によると「心をつき動かされるままに、善悪などの判断もせず行動に移してしまうさま。」とあります。つまり、あまり良い意味ではありません。「衝動的な犯行」・・・ニュースなどでもよく聞きますよね。愛するがゆえに、その「衝動」が強くなっていっています。

もし君が消えたら明日はこない(神山&重岡)

心だけが永遠を知る(中間&小瀧)

どんな哀しい運命だとしても(藤井&濱田)

その腕の中で ずっと眠りたい(桐山)

ここのブロック、もう全部怖い。明日は誰にでも平等にやってくるものです。それが来ないということは、もうそこには「死」しかない。「哀しい運命」と明言しちゃってるし、「眠る」という表現もつまりそういうことだと思います。ここで明らかに「死」を描写してるんです。初めてちゃんと歌詞を読んだとき、ここで本当にゾッとしました。

 

このあとはサビの繰り返しです。ここで気がつきます。この曲、「傷跡」という単語が何度も出てくる。タイトルである「SCARS」もそうです。[scar]は[傷跡]という意味の単語。最初は、「心の傷」みたいな意味だろうと思い特に気にしてませんでしたが、聴けば聴くほど、解釈の内容も相まって、もしかして「傷跡(物理)」なんじゃないかと・・・。そっか、刺しちゃったんだな・・・。

さらにタイトルである「SCARS」。そう、複数形です。傷跡(物理)は一つではないんです。

一つは愛する彼女を刺した傷。もう一つ、その彼女と永遠になるために、自らを刺した傷。

これで「SCARS」という意味が成立しました。

 

結論:愛した女性は自分のものには決してならない、ならばいっそ二人で永遠になってしまおうという考えのもと彼女を殺め、自らも死に至った悲しい男の歌である。

 

 

以上が私の勝手極まりない深読み解釈です。かなり無理やりですし、深読みしすぎ乙(笑)なのもわかっておりますが、ごめんなさい、とっても楽しかったです。もちろん、100人が聴いたら100通りの解釈ができるような素晴らしい楽曲です。そのうちの一つとして、「こんな考え方する人もいるんだ」くらいに思っていただければこれ幸い。ここまで読んでいただいてありがとうございました。他の方のSCARS解釈も読んでみたい所存。